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新春に思う

text by

小泉龍司

2010.01.01

 2010年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 昨年の衆議院選挙においては、皆様方の大きなご支援を頂き、3期目の当選を果たさせて頂きました。心より深く感謝申し上げ、厚く御礼申し上げます。

 4年間にわたる浪人中、私の最も苦しかった期間、変わらぬ温かいお心で支えて下さった皆様方のご恩は、一生忘れることはございません。皆様方に再び与えて頂いた使命と責任の重さを胸に刻み、全力で地元埼玉11区を守り育み、また日本の針路を正しい方向に切り拓いて参る決意を新たにいたしております。

 日本ではじめて本格的な政権交代が起こり、新政権が発足して3カ月あまり、日本の政治はさまざまな課題や問題点(末尾の参考・参照)を抱えながも、次の2点において、いま新しい局面に入ってきたと考えています。

(1)最終的には、官僚組織の情報力と判断力やそれに基づく政策立案能力に依存していた日本の政治(家)が官僚組織から自立して、自らが最終責任者になろうという意思をもって行動をはじめたこと。

(2)政治に向けられる有権者の視線も、必ずしも目先や個別の損得ではなく、国全体や将来の世代も含めた長期の視野に立った社会の最適化を求めたい、とのスタンスから投げかけられるようになってきたこと。
(例えば民主党のマニフェストの実現に関して、財政赤字の抑制も同様に重要であるとする世論が多数を占めるといった事例など。)

 氷山の頭の部分が「政権交代」であるとすれば、その海面下で有権者の意識も大きく変わってきていることに気づいている政治関係者は、必ずしも多くはないと感じています。
 新政権はすぐに行き詰まる、との議論も確かに見受けられますが、もしも仮にそうであったとしても、「それでは、また前の自民党中心の政権に戻れ」ということにはならないと思われます。
 少なくとも、先に述べた2つの点で、政治の土俵が変わった(ステップアップした)以上、自民党がその新しい土俵に乗り得ることを証明しない限り、振り子は自民党に戻らないと私は考えています。
 こうした点を踏まえ、今後とも注意深く政界の動きを分析し、地元11区を守り、また皆様方から頂いた大きな期待に応えられる道を見定め、切り拓いていきたいと考えておりますので、ぜひとも様々な観点からご意見を賜り、またご指導を賜りたいと願っております。

 新しい年が健やかな年になりますよう、ご家族皆様ともどもご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

(参考)

連立与党の個別の政策のあり方については、2点、懸念していることがあります。
財政のあり方と、安全保障の問題です。

(1)一昨年のリーマンショック以来の急速な景気の落ち込みにより、昨年度から今年度にかけて税収が大きく落ち込んできています。政府は「事業仕分け」を行いましたが、当初予定の3兆円の削減には遠く及びませんでした。他方で民主党のマニフェストには、子ども手当て、自動車関連税の暫定税率の廃止、高速道路の無料化など、非常に大きな予算額が必要となる項目が並んでおり、今述べた財政の状況の下で、これらをすべて実現しようとすると、財政は今後継続的に、税収額より国債発行額の方が大きい予算になってしまい、やがて遠からず日本の財政は破綻に向かいます。当面の景気対策は非常に重要ですが、マニフェストに掲げた公約については、国民の意見をよく聞き、財政状況も踏まえて見直していく勇気を持つべきであると考えます。

(2)沖縄の普天間基地の移設問題をめぐり、政府部内の意見が割れ、鳩山総理のリーダーシップが発揮されないまま結論が先送りされています。これに対してオバマ政権からは、様々なルートを通じて懸念と不信が伝えられてきています。「対等な日米関係」という鳩山総理の考えも理解はできますが、現在の国際政治の中で、日本が外国から攻められた時に、日本を助けにくる義務を負った国は世界中でただ一国、アメリカだけである、という現実を無視することには大きな問題があると思います。最近の世論調査においても、鳩山内閣の対米外交について不安を感じる、との回答が6割を超えています。この点について、最終的には国際政治の現状をより現実的に把握した外交姿勢を保持しないと、国民に大きな不安と動揺が起こる恐れがあると考えます。