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地元市町の校庭園庭での放射線量測定結果について

text by

小泉龍司

2011.06.20

(1)6月9日のホームページ「動く」に掲載しましたように、地元の首長さん方に、校庭や園庭での放射線量の測定をお願いしました。各自治体でも、早急な取り組みを行って頂き、各郡市の代表として、秩父市、本庄市、深谷市、寄居町において、放射線量の測定と公表が相次いで行われました(各自治体のホームページを参照)。

(2)その結果をどのように評価すべきかという点については、次のように考えられます。

 ① 国際放射線防護委員会から、日本に対して行われた勧告は、事故収束後の退去時の基準値を1~20㍉シーベルト/年間としており、平時には1㍉シーベルト/年間に戻すことを勧告している。
 ② 文部科学省では、この事故収束後の基準値(1~20㍉シーベルト/年間)を、学校等の校舎校庭等の利用制限の暫定的な目安(夏休みが終わる8月31日まで)とし、今後できる限り受ける線量を減らしていく、としている。この基準については、当然のことながら、非常に甘いとの批判があり、私もそう考えているが、現時点では変更されていない。
 ③ 文部科学省はこの年間基準値を1時間当たりの数値に直すに当たり、次の前提を置いている。
〇屋内(木造)での被曝は屋外の40%。
〇一日16時間を屋内(木造)で過ごし、8時間を屋外で過ごす。
 ④ この前提で換算すると、20㍉シーベルト/年間=3.8マイクロシーベルト/時間。1㍉シーベルト=0.19マイクロシーベルト/時間、となる。


(3)この数値と今回の計測値を比べることにより明らかであるが、今回の各市町での計測結果は、いずれも、(事故収束後の基準はもとより)平常時の基準、年間で1㍉シーベルトを超える計測値もほとんどなく、超えるケースもその幅はわずかです。ほぼ平常時の基準の近辺にあると考えてよいと思います。

(4)3月14~15日の水素爆発の後、大量の放射性物質が放出され、それが風により運ばれ、雨によって地表に降下しました。
 風向きと雨の降り方によっては、放射線量が非常に高い地点(ホットスポット)が、原発との距離とは無関係に存在していることがわかってきて、その対応が課題になっていますが、今回の測定により、校庭や園庭にはホットスポットは見つかりませんでした。
 なお、今後注意深く計測地点を増やしたり(公園や子供達の遊び場)、継続調査を行うことも非常に重要であり、各自治体によくお願いを致します。