基本政策

【議事録】衆議院予算委員会・公聴会 (2004.02.27)

本分科会は平成十六年二月二十五日(水曜日)委員会において、設置することに決した。

二月二十七日

 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。

      伊吹 文明君    倉田 雅年君

      松岡 利勝君    井上 和雄君

      池田 元久君    遠藤 乙彦君

二月二十七日

 松岡利勝君が委員長の指名で、主査に選任された。

平成十六年三月一日(月曜日)

    午前十時開議

 出席分科員

   主査 松岡 利勝君

      伊吹 文明君    倉田 雅年君

      井上 和雄君    池田 元久君

      岩國 哲人君    小林 憲司君

      須藤  浩君    長妻  昭君

      遠藤 乙彦君    大口 善徳君

      太田 昭宏君

   兼務 小泉 龍司君 兼務 照屋 寛徳君

    …………………………………

   国務大臣        

   (内閣官房長官)

   (男女共同参画担当)   福田 康夫君

   国務大臣        

   (国家公安委員会委員長)

   (青少年育成及び少子化対策担当)         

   (食品安全担当)     小野 清子君

   国務大臣        

   (防衛庁長官)      石破  茂君

   国務大臣        

   (沖縄及び北方対策担当)       

   (個人情報保護担当)

   (科学技術政策担当)   茂木 敏充君

   国務大臣        

   (金融担当)    

   (経済財政政策担当)   竹中 平蔵君

   国務大臣        

   (規制改革担当) 

   (産業再生機構担当)   金子 一義君

   国務大臣        

   (防災担当)       井上 喜一君

   内閣官房副長官      細田 博之君

   内閣府副大臣       伊藤 達也君

   内閣府副大臣       佐藤 剛男君

   内閣府副大臣       中島 眞人君

   内閣府大臣政務官     西川 公也君

   内閣府大臣政務官     宮腰 光寛君

   内閣府大臣政務官     森元 恒雄君

   防衛庁長官政務官     嘉数 知賢君

   衆議院事務総長      駒崎 義弘君

   参議院事務総長      川村 良典君

   裁判官弾劾裁判所事務局長 天野英太郎君

   裁判官訴追委員会事務局長 高田 健一君

   国立国会図書館長     黒澤 隆雄君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      中島 忠能君

   会計検査院長       森下 伸昭君

   最高裁判所事務総長    竹崎 博允君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   武田 宗高君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   山本信一郎君

   政府参考人

   (内閣府沖縄振興局長)  東  良信君

   政府参考人 

   (宮内庁次長)      羽毛田信吾君

   政府参考人

   (警察庁生活安全局長)  伊藤 哲朗君

   政府参考人

   (防衛庁防衛参事官)   安江 正宏君

   政府参考人

   (防衛施設庁長官)    山中 昭栄君

   政府参考人

   (防衛施設庁施設部長)  戸田 量弘君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局長)  増井喜一郎君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    五味 廣文君

   政府参考人

   (総務省自治行政局長)  畠中誠二郎君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局次長)           三沢  孝君

   内閣委員会専門員     小菅 修一君

   財務金融委員会専門員   鈴木健次郎君

   安全保障委員会専門員   前田 光政君

   予算委員会専門員     清土 恒雄君

   決算行政監視委員会専門員 熊谷 得志君

    —————————————

分科員の異動

三月一日

 辞任         補欠選任

  伊吹 文明君     岡本 芳郎君

  井上 和雄君     肥田美代子君

  池田 元久君     長妻  昭君

  遠藤 乙彦君     大口 善徳君

同日

 辞任         補欠選任

  岡本 芳郎君     西村 康稔君  

  長妻  昭君     岩國 哲人君

  肥田美代子君     加藤 尚彦君  

  大口 善徳君     古屋 範子君

同日

 辞任         補欠選任

  西村 康稔君     奥野 信亮君

  岩國 哲人君     篠原  孝君

  加藤 尚彦君     小林 憲司君   

  古屋 範子君     太田 昭宏君

同日

 辞任         補欠選任

  奥野 信亮君     伊吹 文明君

  小林 憲司君     須藤  浩君

  篠原  孝君     池田 元久君

  太田 昭宏君     古屋 範子君

同日

 辞任         補欠選任

  須藤  浩君     井上 和雄君   

  古屋 範子君     遠藤 乙彦君

同日

 第五分科員照屋寛徳君及び第八分科員小泉龍司君が本分科兼務となった。

    —————————————

本日の会議に付した案件

 平成十六年度一般会計予算

 平成十六年度特別会計予算

 平成十六年度政府関係機関予算

 (皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣及び内閣府所管)

     ————◇—————

○松岡主査 これより予算委員会第一分科会を開会いたします。

 私が本分科会の主査を務めることになりました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 本分科会は、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣及び内閣府並びに他の分科会の所管以外の事項についての審査を行うことになっております。

 平成十六年度一般会計予算、平成十六年度特別会計予算及び平成十六年度政府関係機関予算中皇室費について審査を進めます。

 政府から説明を聴取いたします。羽毛田宮内庁次長。

○羽毛田政府参考人 平成十六年度における皇室費の歳出予算について、その概要を御説明申し上げます。

 皇室費の平成十六年度における歳出予算要求額は六十九億二千六百八十三万七千円でありまして、これを前年度当初予算額六十九億八千三百六十一万三千円と比較いたしますと、五千六百七十七万六千円の減少となっております。

 皇室費の歳出予算に計上いたしましたものは、内廷に必要な経費、宮廷に必要な経費及び皇族に必要な経費であります。

 以下、予定経費要求書の順に従って事項別に申し述べますと、内廷に必要な経費三億二千四百万円、宮廷に必要な経費六十三億三百二万二千円、皇族に必要な経費二億九千九百八十一万五千円であります。

 次に、その概要を御説明いたします。

 内廷に必要な経費は、皇室経済法第四条第一項の規定に基づき、同法施行法第七条に規定する定額を計上することになっておりますが、前年度と同額となっております。

 宮廷に必要な経費は、内廷費以外の宮廷に必要な経費を計上したものでありまして、その内容といたしましては、皇室の公的御活動に必要な経費六億二千六百八十一万七千円、皇室用財産維持管理等に必要な経費五十六億七千六百二十万五千円でありまして、前年度に比較して五千八百九十一万一千円の減少となっております。

 皇族に必要な経費は、皇室経済法第六条第一項の規定に基づき、同法施行法第八条に規定する定額によって計算した額を計上することになっておりますが、前年度に比較して二百十三万五千円の増加となっております。これは、寛仁親王第二女子瑶子女王が平成十五年十月御成年に達せられたことに伴うものであります。

 以上をもちまして平成十六年度皇室費の歳出予算計上額の説明を終わります。

 よろしく御審議くださいますようお願いいたします。

○松岡主査 以上で説明は終わりました。

 別に質疑の申し出もありませんので、皇室費については終了いたしました。

 それでは、御退席くださって結構です。

    —————————————

○松岡主査 次に、国会所管について審査を進めます。

 まず、衆議院関係予算の説明を聴取いたします。駒崎衆議院事務総長。

○駒崎事務総長 平成十六年度の衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度の国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は六百七十三億七千二百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、十億三百万円余の減額となっております。

 次に、その概要を御説明申し上げます。

 第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、六百四十六億六千万円余を計上いたしております。

 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費であります。

 増加した主なものは、議員外交充実強化経費、新議員会館整備を民間資金等活用事業として実施するために必要な業務支援委託費、民間資金等を活用した赤坂議員宿舎整備等事業費等及び衆議院名誉議員胸像設置経費でございます。

 一方、減少した主なものは、議員歳費、議員秘書手当及び職員の人件費等でございます。

 第二は、本院の施設整備に必要な経費でありまして、二十六億八千四百万円余を計上いたしております。

 この主なものは、新議員会館を民間資金等活用事業として整備する方向での実施設計及び発注条件の検討に必要な経費並びに本館本会議場硝子屋根、国会審議テレビ中継装置及び本館等庁舎の整備等に要する経費でございます。

 第三は、改革推進公共投資事業償還金の産業投資特別会計へ繰り入れに必要な経費でありまして、二千万円余を計上いたしております。

 第四は、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度より四千八百万円減の七百万円を計上いたしております。

 以上、簡単ではございますが、衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

○松岡主査 次に、参議院関係予算の説明を聴取いたします。川村参議院事務総長。

○川村参議院事務総長 平成十六年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度国会所管参議院関係の歳出予算額は四百二十四億九千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、四億四千九百万円余の増額となっております。

 次に、その概要を御説明申し上げます。

 第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、四百一億四千八百万円余を計上いたしております。

 この経費は、議員関係の諸経費、職員の人件費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費であります。

 前年度に比較し五億三百万円余の増額となっておりますが、これは、主として、第二十回参議院通常選挙の実施に伴い必要となる経費、決算審査充実のためのODAに関する専門調査団の派遣に必要な経費の計上等によるものであります。

 第二は、参議院施設整備に必要な経費でありまして、二十三億四千四百万円余を計上いたしております。

 これは、新議員会館の実施設計、発注条件検討、傍聴参観テレビ中継施設の本体工事、テレビ中継施設機器整備及び本館その他庁舎等の整備に必要な経費であります。

 第三は、改革推進公共投資事業償還金の産業投資特別会計へ繰り入れに必要な経費でありまして、九十一万円を計上いたしております。

 第四は、国会予備金に必要な経費でありまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。

 以上、平成十六年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

○松岡主査 次に、国立国会図書館関係予算の説明を聴取いたします。黒澤国立国会図書館長。

○黒澤国立国会図書館長 平成十六年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度国立国会図書館関係の歳出予算要求額は二百四十億六千八百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、一億九千二百万円余の増額となっております。

 次に、その概要を御説明申し上げます。

 第一は、管理運営に必要な経費、すなわち、人件費及び事務費等であります。その総額は二百八億五千二百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、二億八百万円余の増額となっております。

 これは、主として、退職者数の増に伴う退職手当の増額によるものであります。

 第二は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、九億五千六百万円余を計上いたしております。これを前年度予算額と比較いたしますと、四千八百万円余の増額となっております。

 これは、科学技術分野の主な外国雑誌の電子ジャーナルを拡充するための経費の増額によるものであります。

 第三は、施設整備に必要な経費でありまして、二十億九千五百万円余を計上いたしております。これを前年度予算額と比較いたしますと、二億二千八百万円余の減額となっております。

 第四は、平成十三年度補正予算(第二号)により支出いたしました改革推進公共投資国立国会図書館施設費の償還金でありまして、一億六千四百万円余を計上いたしております。

 以上、平成十六年度国立国会図書館関係の歳出予算について御説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

○松岡主査 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を聴取いたします。天野裁判官弾劾裁判所事務局長。

○天野裁判官弾劾裁判所参事 平成十六年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億一千八百三十八万円でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、百三十八万円余の減少となっております。

 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における裁判長の職務雑費、委員旅費及び事務局職員の給与に関する経費、その他の事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費であります。

 以上、簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

○松岡主査 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を聴取いたします。高田裁判官訴追委員会事務局長。

○高田裁判官訴追委員会参事 平成十六年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億三千七百三十万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、二百六十四万円余の増額となっております。

 この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費、その他の事務費であります。

 以上、簡単でありますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどをお願いいたします。

○松岡主査 以上で説明は終わりました。

 別に質疑の申し出もありませんので、国会所管については終了いたしました。

 それでは、御退席くださって結構です。

    —————————————

○松岡主査 次に、裁判所所管について審査を進めます。

 最高裁判所当局から説明を聴取いたします。竹崎事務総長。

○竹崎最高裁判所長官代理者 平成十六年度裁判所所管歳出予算について御説明申し上げます。

 平成十六年度裁判所所管歳出予算の総額は三千百五十六億二千七百万円でありまして、これを前年度当初予算額三千百七十八億三千百万円と比較いたしますと、差し引き二十二億四百万円の減少となっております。

 次に、平成十六年度歳出予算のうち、主な事項について御説明申し上げます。

 まず、人的機構の充実、すなわち、裁判官、書記官及び家裁調査官の増員であります。

 司法制度改革を推進するに当たり、裁判所の人的充実が強く求められていることを踏まえ、増加し、かつ、複雑困難化している民事関係事件等の適正かつ迅速な処理を図るため、裁判官五十二人、書記官五十二人、家裁調査官五人、合計百九人の増員並びに振りかえによる書記官百四十人及び家裁調査官十人の増加をすることとしております。

 他方、平成十六年度には四十七人の定員を削減することとしておりますので、差し引き六十二人の純増となります。

 次は、裁判事務処理態勢の充実に必要な経費であります。この経費として総額二百七十三億三千三百万円を計上しております。

 その内容について申し上げますと、第一に、知的財産権関係事件の事務処理態勢の充実を図るための経費として七千六百万円を計上しております。この中には、専門委員経費、専門研究経費等が含まれております。

 第二に、民事関係事件の事務処理態勢の充実を図るための経費として百十一億三千万円を計上しております。この中には、民事調停委員手当、専門委員経費等が含まれております。

 第三に、刑事訴訟事件の事務処理態勢の充実を図るための経費として九十億六千五百万円を計上しております。この中には、国選弁護人報酬等が含まれております。

 第四に、家庭事件の事務処理態勢の充実を図るための経費として六十九億八百万円を計上しております。この中には、家事調停委員手当等が含まれております。

 第五に、裁判運営態勢の強化を図るための経費として一億五千四百万円を計上しております。この中には、調停官経費、地方裁判所委員会及び家庭裁判所委員会の経費等が含まれております。

 さらに、裁判所施設の整備を図るため、裁判所庁舎の新営、増築等に必要な経費として九十二億六千四百万円を計上しております。

 以上が、平成十六年度裁判所所管歳出予算の概要であります。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

○松岡主査 以上で説明は終わりました。

 別に質疑の申し出もありませんので、裁判所所管については終了いたしました。

 それでは、御退席くださって結構です。

    —————————————

○松岡主査 次に、会計検査院所管について審査を進めます。

 会計検査院当局から説明を聴取いたします。森下会計検査院長。

○森下会計検査院長 平成十六年度会計検査院所管の歳出予算について御説明いたします。

 会計検査院の平成十六年度予定経費要求額は二百二億七千百五十九万余円でありまして、これは、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく、本院の検査業務及び一般事務処理を行うために必要な経費であります。

 この要求額の内容について申し上げますと、人件費として百三十八億二千百万余円、中央合同庁舎第七号館の整備に伴う仮庁舎経費として三十二億八千万余円、その他の経費として三十一億六千九百万余円を計上いたしました。

 これらには、会計検査機能を充実強化するため、決算検査報告の早期提出や行財政改革の動向に適切かつ機動的に対応した検査を遂行するための検査要員の増強等、有効性検査、情報通信技術を活用した検査及び海外検査等の充実を図るための検査活動充実強化経費、検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修の充実を図るための研究・研修経費が含まれております。

 以上、簡単でありますが、会計検査院の平成十六年度予定経費要求額の概要の御説明を終わります。

 よろしく御審議のほどお願いを申し上げます。

○松岡主査 以上で説明は終わりました。

 それでは、御退席くださって結構です。

    —————————————

○松岡主査 次に、内閣及び内閣府所管について審査を進めます。

 政府から説明を聴取いたします。福田内閣官房長官。

○福田国務大臣 平成十六年度の内閣及び内閣府関係予算について、その概要を御説明申し上げます。

 内閣所管の平成十六年度における歳出予算要求額は九百二十九億三千百万円でありまして、これを前年度当初予算額九百三十一億一千三百万円に比較しますと、一億八千二百万円の減額となっております。

 要求額の内訳といたしまして、内閣官房には、情報収集衛星システムの運用・開発等、内閣の重要政策に関する総合調整等のための経費として八百二億二千万円、内閣法制局には、法令審査等のための経費として十億二千六百万円、人事院には、人事行政等のための経費として百十六億八千五百万円を計上いたしております。

 次に、内閣府所管の平成十六年度における歳出予算要求額は五兆五千九百四十四億六千六百万円でありまして、これを前年度当初予算額五兆六千六百十四億七百万円に比較しますと、六百六十九億四千万円の減額となっております。

 要求額の内訳といたしまして、その主なものについて御説明いたします。

 内閣府本府には、経済財政政策、科学技術政策、青少年の健全育成、男女共同参画社会の形成の促進、国民生活行政、食品安全の確保、沖縄対策、沖縄振興開発、防災対策、原子力安全対策、政府広報、国際平和協力業務、化学兵器禁止条約の実施、北方領土問題対策の推進、京都迎賓館(仮称)の整備等のための経費として三千九百六十億一千七百万円、宮内庁には、皇室の公的御活動、皇室用財産の維持管理に附帯して必要となる事務等のための経費として百八億三千三百万円、公正取引委員会には、迅速かつ実効性のある法運用、競争環境の積極的な創造、ルールある競争社会の推進等のための経費として七十八億一千九百万円、警察庁には、警察庁、その附属機関及び地方機関の経費並びに都道府県警察費補助等のための経費として二千五百九十八億九千二百万円、防衛本庁には、陸上、海上、航空自衛隊等の運営、武器車両及び航空機等の購入並びに艦船の建造等のための経費として四兆三千二百八十三億三千八百万円、防衛施設庁には、基地周辺対策事業、在日米軍駐留経費負担及びSACO関連事業等のための経費として五千七百四十二億八千万円、金融庁には、金融庁一般行政、金融機関等の監督、証券取引等監視委員会の運営等のための経費として百七十二億八千七百万円を計上いたしております。

 以上をもって、平成十六年度の内閣及び内閣府関係予算の概要の説明を終わります。

 よろしく御審議くださいますようお願いいたします。

○松岡主査 以上で説明は終わりました。

 金子国務大臣以外の大臣は御退席されて結構です。

    —————————————

○松岡主査 内閣所管について質疑の申し出がありますので、これを許します。大口善徳君。

○大口分科員 金子大臣、よろしくお願いいたします。

 今回、二月二十七日に地域再生推進プログラムが決定されました。これはもう地域においても大変期待をしておることでございまして、我が静岡県におきましても、静岡政令県構想、それと奥大井・南アルプスマウンテン構想、この二点、申請をいたしました。

 そして、奥大井・南アルプスマウンテン構想については、国立公園の拡大と三項目を認められたわけでございますけれども、静岡政令県構想、これにつきましては、権限の移譲九十二件あるわけでございますけれども、これが支援措置は全く行われない、こういう回答であったわけでございます。

 御案内のとおり、この政令県構想というのは、これは静岡県県知事が熱心に研究されて、そして静岡県内政改革研究会、こういう研究会を立ち上げて、昨年の十一月に報告書もあるわけでございます。これは、この地方分権の大きな流れ、そしてまた国と地方の内政の機能の最適化、そのために再構築をしていく、こういう非常に意欲的な試みでございます。

 来年、静岡市が政令指定都市に向けて、今その予定でございます。静岡県で初めての指定都市が来年の四月に誕生します。また、平成十九年の四月には、西部を中心にしまして二番目の指定都市が誕生する。今、静岡県は、この指定都市に対して、法定の権限以外に思い切って権限をこの政令指定都市に移そう、こういうことをやっておりまして、県の事務を大幅に移譲する、こういうことで、総合的に地域の課題に対応できるように移譲をする、こういうことでございます。

 また、新型の指定都市というふうにこれは言っておるんですが、それ以外に広域連合というものを設けまして、そして、この広域連合に新型の指定都市と同様の機能を担うように権限も移す。そして、県の本庁、それから出先機関、県の行政センター、健康福祉センター、農林事務所、土木事務所、こういうものを移譲していくということで、かなり踏み込んだ県内の改革を打ち出しておるわけです。

 そして、県におきましても、それこそ、人口、面積、あるいは県内総生産、一人当たりの県民所得、あるいは財政力指数、県によって大規模もあれば中規模もあれば小規模もある。ですから、やはり都道府県の格差に合わせて、一定以上の規模、能力を備えた府県については、それこそ現在地方支分部局等が行っている国の事務を法令により移譲する、これが政令県構想でありまして、そして今の都道府県でも、ある程度の規模のものはこれは政令県に移行する、それから小さな県については、例えば合併によって政令県に移行する。

 そしてさらに、静岡県のこの構想というのは、道というものを、これは政令県よりも人口が多い、面積が広いというものでございますけれども、こういう道というものを考えて、そして産業政策あるいは交通政策の内政に係る国の事務をすべて付与する、こういう道の構想も立てておるわけでございます。

 そこで、今回のことにつきまして、この静岡県の政令県構想につきまして、九十二件の権限移譲につきまして、大臣、地域再生本部としてどのような方針でこれに対応されたのか、それから採用できるものがなかったのか、どういう点が問題点なのか、こういうことをまずお伺いしたいと思います。

○金子国務大臣 御指摘のとおり、静岡県の今度の政令県構想というのは、私は画期的なお考えだと思っているんです。中身を、知事にもおいでいただきまして、よくお話を伺いました。将来の道州制がこの中にちゃんと入っているんですよね。そういう意味で画期的な構想だと思いますし、知事の意欲というものは本当に感じさせていただきました。

 ただ、今おっしゃいますように、権限の移譲という意味では、九十何件でしたか、九十二件だったですね、六件はどうも多分、今まださらに検討しているところがあるんですけれども、権限を移譲できるという状況というのが今出てきております。

 ただ、大口先生、これは、単に権限を一つ一つ、ワン・バイ・ワンで移譲していく話なのかということよりも、知事のお考えというのはそもそも、やはり道州制の一つのプロセスとしてとらまえている。だから、第一段階、今のような政令県、指定都市、そして次は道州制という意識がお考えの根底にあるんですね。プロセスの一つだと。そういうことになりますと、北海道も今議論がありますけれども、全体としてそういう地方と国のあり方をどうするのかという、改めて地方自治体と国のあり方の枠組みとしてとらまえてあげないと、何件か権限は移譲したけれども中途半端なものになっちゃうんじゃないでしょうか。

 私は、そういう意味で、この問題というのは、今回はちょっと口火を知事も切らせていただいたけれども、いずれ私自身としては地方制度調査会という場でこれをきちっと取り上げてもらって議論をしていきたいテーマだと思うんです。

 もう一つ、余談ついでで恐縮でありますけれども、静岡県というのは、道州制というのを考えた場合に、さあ、中部ブロックなんだろうか、関東ブロックなんだろうか。先生のお地元は……(大口分科員「中部ですね」と呼ぶ)中部でしょう。浜松や遠州なんというのは明らかに経済的にも中部だろうけれども、それより東は多分関東圏。だから、国の支分部局も二つに分かれていますよね。

 それで、今までの道州制の議論というと、何となく中部ブロックとか東北ブロックとかいうのが固定していましたけれども、東北の方でも、山形を除いた東北三県で一つのブロックをつくりたいといったような考え方。静岡も、そういう意味では中部とか関東とかいうことを超えて、新たな道州制のような地域を考えていく一つの手がかりだと思っておりまして、それだけに非常に大事な御提案だと思っているんです。

 だからこそ、地域再生チーム、短い期間でどうするという、単なる権限移譲、何件できたということではなくて、もっと大きなテーマで取り上げてあげた方が県の知事の御意向にもかなってくるし、我々政府としても、そういうテーマとしてきちんと議論をしてみたいと思っております。

○大口分科員 今大臣から御丁寧な御答弁、ありがとうございます。

 本当に、そういう点では、国と地方の内政の機能の再配置、再構築という、内政構造改革という非常に大きなテーマであるわけです。ただ、今現実にこの議論が、いよいよこれから平成の合併が終わって、今進行中でありますけれども、その次の大きなテーマになるわけです。そういう点では国民的議論をしなきゃいけないわけですが、今ある現行のスキームの中で、やはり芽出しをしたいといいますか、この政令県構想という構想のもとで芽出しをしたい、この知事の思いもある、こう思っておるんです。

 そういう点で、今、六月の二次募集に向けて静岡県も検討しておるようでございます。それにつきまして、留意点等ございましたら、お願いしたいと思います。

○金子国務大臣 とりあえずできる部分を進めていくというのは、あの九十二件の構想の中で、既に権限移譲六件、進めるという方向で省庁間で議論してもらっていますけれども、できるところはやっていった方がいいと思います。

 ただ、繰り返しますけれども、一部権限移譲したからといって、あの政令指定県構想というのが全部実現できるというわけではないので、そういう権限移譲できる部分と、それから全体の政令県都市、静岡県知事が御提案されるような趣旨と、ある意味二段構えで進めていったらどうかと思っております。

○大口分科員 また、今、北海道道州制特区構想、これが小泉総理から御提案があった、そして、竹中大臣にしっかりと前向きに検討するように、こういうお話があったと聞きます。総理から竹中大臣にどのような御指示があったのか。そして、今現在、北海道におきまして鋭意これは検討をしております。北海道がまずみずから考えなさいということで、一生懸命今検討しておるわけでございますが、その構想の今後の見通し、スケジュール、伊藤副大臣にお伺いしたいと思います。

○伊藤副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。

 地方分権の進展に伴い、道州制や都道府県合併など、将来的な広域自治体の姿については、大口先生からも静岡の構想について御紹介をいただいたわけでありますが、幅広く議論がされておるわけであります。

 そうした中で、北海道は、その規模や地理的条件などから、こうした検討を独自に先行させることが可能な条件を有しているというふうに考えております。経済財政諮問会議においては、昨年の十二月、北海道知事から道州制特区のアイデアを御紹介いただいたところでございますが、会議では、総理から、北海道より提案がなされたことを評価するとともに、これを支援する旨の御発言があったところでございます。さらに、去る一月十九日の総理の施政方針演説においては、北海道が地方の自立・再生の先行事例となるよう支援する旨の表明がなされております。

 これらを踏まえ、内閣府におきましては、北海道との連絡に当たる担当を指定するなど支援体制を整備したところであり、今後とも、北海道と緊密な連絡を図り、具体的な成果が上がるように適切に対応していきたいと考えております。

○大口分科員 では、伊藤副大臣、これで。ありがとうございました。

 今、北海道道州制特区構想ですね、鋭意検討されておるわけでございますが、これも大きな構想なんですよ。ただ、やはり今、現行のスキームでいきますと、地域再生本部に対してプログラムを応募する、こういうことが考えられると思うんですね、権限の移譲等あるいは規制緩和等。それにつきまして、もしこういうものが出された場合、金子大臣としてどのように対応されますか。

○金子国務大臣 地域再生の方ではなくて、今、竹中さんの方でこれは検討している、それから調査費もつけているということでありますので、実は、我々のチームでは余り細目の検討を議論していないんです。

 ただ、今御指摘のように、特区で申請が出てきたらどうするのか、受けるのか。先ほど申し上げたように、特区で申請できる状況というのは、それなりに、自治体あるいは北海道庁といったような、ある意味整理がついてでなければ上げられてこないと思うんです。ですから、そういう状況を自治体が済ませて、整理をされて上げてこられるというところまで来るならば、検討としてはあり得るのかと思うんですが、しかし、先ほどちょっと静岡県の政令県都市構想もそうなんですけれども、やはり国全体の枠組みの問題でありますので、これは単に北海道だけでないんでしょう。静岡県も当然議論としてあるんだろうと思っているんです。

 これは、地方制度調査会でこの問題は議論をするという方向になっておりますので、逃げないんです。逃げないんですけれども、むしろ、まともにきちんと調査会で議論していただいた方が、単に道だけの話ではなくて、全国のこういう地方分権と道州制に絡む話なものですから、地域再生の何か特区の案件というよりは、どうでしょう、やはりきちんとあり方はどうするんだということを議論していただいた上で特区で申請をしていただいた方が、私自身は望ましいと今のところは判断をしております。

○大口分科員 また静岡県の政令県構想に戻ります。

 これにつきまして、地方分権を推進する総務省のこの構想についての評価、これをお伺いしたいと思います。

○畠中政府参考人 お答えいたします。

 静岡県の政令県構想についてのお尋ねでございますが、静岡県から御提案がございました政令県構想とは、先生もよく御承知のことかと存じますが、指定都市制度と同様に、一定の人口と行財政能力を有する府県を政令県として位置づけまして、国の地方支分部局等が有する一定の事務権限の移譲を認める措置を講ずることを内容とするものというふうに承知しております。

 今後の我が国のあり方を考える上で、国は国がやるべきことに専心し、地方にできることは地方にという地方分権の原則のもと、国、地方を通ずる行政の構造改革を進めることが大切であるというふうに考えております。そのためには、地域住民のニーズを的確、迅速に把握しまして、行政に反映させることが重要でございまして、できる限りその事務権限を地方に移譲することが必要であろうというふうに考えております。このような事務権限を地方に移譲するという観点から考えますと、静岡県の構想は意義のある提案ではなかろうかというふうに私ども考えております。

 また、その実現の手法として地域再生の枠組みを活用するというふうにされておりまして、これも現実的な対応をしておられるんじゃないかというふうに考えております。

 総務省といたしましては、今後とも、国から地方により多くの事務権限が移譲されるよう積極的に取り組んでまいる所存でございます。

○大口分科員 次に、構造改革特区についてお伺いをしたいと思います。

 構造改革特区の目的は、経済の活性化のための規制改革を行うということでございます。民間の活力を最大限引き出すということがまた目的でもあります。規制改革は民間事業者にとってメリットが大きいと考えられるわけでありますが、特区における規制改革の提案が民間からのものが少ない、こういうふうに聞いております。

 どれぐらい今まで民間からの提案があったのか、そしてまた、民間からどのような提案が採用されているのか、また、代表的な事例をお伺いしたいと思います。さらに、民間の提案がもっと多く出されるようにどうこれから対応していかれるのか、金子大臣にお伺いしたいと思います。

○金子国務大臣 御指摘のとおり、まだ民間、我々の認識でも、御提案いただいているのが少ないなと。全体件数で、第四次では百二十二件、これまでの累次三百五十件、やはり提案数の約三割にとどまっております。これは御指摘のとおりなんです。

 ただ、大口先生、民間の方は、自分で提案できないという、まだこれは市町村がやるものだという意識が、つまり逆に言えば民間の方がみずから提案できるんだというところが、我々のPR不足、まだ知られていないという部分が相当あります。

 先日行われました岩手県の遠野タウンミーティングでも、このことを、民間でもできるんですよと私お話ししましたら、ああ、そうなのと、皆さんちょっとびっくりしていました。今までは、市町村長が大体やるか、県がやるかというふうに御理解されていたようで、我々、これはまだ十分周知させ切れていないなと。既に担当の室は、全国のJC、青年会議所ですとか、それから各地区行きまして、それぞれの地方説明会やっているんですが、まだ不十分だなと。これはいろいろな場を通じて、民間の方でもできるんですと。

 これまで出てきた案件の代表例をという御質問でありますが、例えば株式会社で学校を設立できる、これはもう認可が出てまいりました。

 それから、大谷町、大谷石を掘り返しちゃって穴があいちゃったまま、ここのところは民間の事業者の方が提案しまして、廃棄物、一般廃棄物、家庭ごみ、ふん尿、こういうものを溶かした後の、溶融スラグというんですけれども、これを粉末にしまして穴に埋めるということを提案されてきました。地区の協議会の皆さんと協議して、これは今度、ゴー、オーケーとなりました。

 あと幾つか、大きなマンションであれば、エコレンタカーというのをマンションの中に置いておきまして、それをマンションの住民の人たちがだれか管理して、これから仕組みをつくるんですけれども、シェアリングできるというような民間の提案もある。

 幾つか出てまいりましたけれども、御指摘のとおり、まだまだ民間の方に提案していただいて、市長がやるんじゃない、知事が異論を示したからといって、それでもって上げられないということではないということを周知徹底させていきたいと思っております。

○大口分科員 やはり民間の知恵というのは、もう生きるか死ぬかで一生懸命今考えておられるわけですから、もっと民間の知恵を特区構想の中で生かしていけば、またすごいことになるんじゃないかと私は思っております。

 次に、幼稚園と保育園の一元化、いわゆる幼保一元化はこれまで長い議論がされていました。私どもは首長さんとお話ししますと、必ずこの幼保一元化についての強い要望があります。所管の省庁が文部省と厚労省ということで違うことから、この幼保一元化を進めようとすると補助金の返還等の問題が生じる、これが大きな問題であったわけでございます。今回の特区でどのような取り組みがなされているのか、その対応についてお伺いしたいと思います。

○金子国務大臣 全国で二十四件でありますけれども、この幼保一元化特区、幼稚園と保育園それぞれに、幼稚園は幼稚園で保育園児教室をつくって幼保一元、逆に保育園は保育園で幼稚園の部屋もつくって合同教育する、あるいは合同保育というんでしょうか、合同活動してもいいという、全国で二十四の特区が出てまいりました。

○大口分科員 坂口厚生労働大臣等に大臣も働きかけられたようでありますけれども、そこら辺をちょっとお伺いさせていただきたいと思います。

○金子国務大臣 最初に幼保一元化をしたいという特区が岐阜県の瑞浪市で出てまいりました。地元のお父さん、お母さんから見ますと、幼稚園は近いけれども保育園は遠い、逆に保育園は近いけれども幼稚園が遠い、そういうことで非常に不便である、何とか一元化してほしい。特区では認めたんです。

 ところが、特区で認めたから行けるだろうと思ったらば、厚生省が、保育園に使った補助金をそれなら返還しろと言ってきたんですよ。これは幾ら何でも同じ国の金でしょうよというんで厚生省に初め言ったんだけれども、補助金は目的外使用はできません、返還はやはり返還ですという話があったんで、坂口厚生大臣とかけ合ったんです。彼はすぐぴんときたんですね。そんなもの何やっているんだということで事務方を説得してもらいまして、坂口大臣と私の間で、彼がすぐ反応してくれまして、補助金の返還要せずということを彼も決断をしてくれて、全国で第一号でありましたけれども、おかげさまで幼保一元化が実現できました。

 これがきっかけになりまして、全国的な幼保一元の展開、つまり幼稚園、保育園、あるいは幼保が一体となった総合施設、これは初めは文部省も厚生省ももう少し先だったんですけれども、前倒しして十七年から実験的な施設、十八年からもう全国的な措置で行こうというきっかけをつくることになった。そういう意味では、坂口大臣、大変力強い働きをしていただいたと私は評価しております。

○大口分科員 特区で講じた規制改革は、特区のみではなく全国に展開していくことが日本全体の活性化に重要だと考えます。今後、特区での規制改革をどのように全国展開していくのか。その規制改革の評価を本年四月から本格的に着手すると聞いておりますが、その評価と全国展開を迅速に行うことが重要である、こう考えます。今後の見通し、また金子大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

○金子国務大臣 まさに、大口先生が御指摘いただいた、また今御意見をいただいたとおりだと思っておりまして、御指摘のような方向で進めたい。一年たったらば、一年後、半年以内に評価をして、特に障害、問題がないものについて、半年以内に評価させてもらいまして、そして全国展開に移行していくというプロセスを今つくらせていただいているところであります。

○大口分科員 大変ありがとうございました。

 きょう大臣が御答弁いただきました中で、静岡県が今度六月の第二次募集で、検討してまた出させていただくということでございます。六分野については前向きにということでございました。そこら辺についてのお話を最後にお伺いさせていただいて、質問を終わりにしたいと思います。

○金子国務大臣 六分野についてまだ必ずしもゴーサイン、各省庁から了解ということにはまだ煮詰まってないようでありますけれども、しかし、静岡県のせっかくの要望でありますので、できるものは順次やっていきたいと思っております。

○大口分科員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○松岡主査 これにて大口善徳君の質疑は終了いたしました。

    —————————————

○松岡主査 次に、会計検査院所管について審査を進めます。

 質疑の申し出がありますので、これを許します。長妻昭君。

○長妻分科員 民主党の長妻昭でございます。

 非常に重要な、憲法でも規定をされております会計検査について質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、今皆様にお配りがなされている会計検査院の予算要求説明書、これ、ほかと比べますと全然誠意がないような、会計検査院、これっぽっちの概要の説明書ということでありますけれども、宮内庁とかほかの役所に比べて数字が、明細がほとんどないということで、もっと明細を提出し直していただけますか。

○森下会計検査院長 例年の例に倣いまして御説明をさせていただいたわけであります。(長妻分科員「もう一回提出し直して」と呼ぶ)国会、委員会の方でお決めになりますれば、そのように従いたいと思います。

○長妻分科員 では、ぜひ来年はちゃんと、もうちょっとまじめに書いていただきたいと思います。

 そして、警察の捜査費、今問題になっておりますけれども、これは今の時点では検査計画の策定はもう済んでいるという認識でよろしいですね。

○森下会計検査院長 警察予算に対する検査というのは、これは毎年行っておりまして、警察庁の予算の中で、いろいろな物品の調達であるとか、いろいろな予算項目がございます。その中の報償費、捜査費も検査の対象といたしております。したがいまして、それら全体を考えまして、検査計画として取り組んでいるということでございます。

○長妻分科員 もう警察官に対する事情聴取というのはされたんですか。

○森下会計検査院長 個々の検査がどのような状況になっておりますかということにつきましては、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

○長妻分科員 報道によると、会計検査院が、この捜査費の領収書ですね、これを仮名による領収書も認める、こういうようなことが一部報道をされておりますけれども、それは事実でございますか。

○森下会計検査院長 仮名、偽名による領収証書というのは好ましくないというのが私どもの考え方でございます。

○長妻分科員 次に、官房機密費についてもお尋ねしますけれども、この官房機密費というのは、当然、機密費ということでなかなかわかりにくい部分でありますけれども、これを検査するときに、そうすると、世間に公表するかどうかは別にして、官房機密費を使うときには、後から検査が可能となるような、そういう書類は保管をしてください、これが大前提になるというふうに認識してよろしいんでしょうか。

○森下会計検査院長 官房機密費につきましても書類の整備を適切にやっていただくということで、平成十三年の検査の際に改善の処置を求めました。そして、内閣におかれましても、そのような管理体制をとるというふうになっているところでございます。

○長妻分科員 実際に改善はされましたですか。

○森下会計検査院長 十四年四月一日からのそういう内部取扱規程の制定であったと思いますが、それらの実施状況については関心を持って今検査をしている。そういう検査に当たりましては……(長妻分科員「改善されてましたか」と呼ぶ)それを改善されているといいますか、その通達のとおり実施されておれば改善されているわけでございます。昨年の検査におきましても、それはそのように行われているというふうに聞いております。

○長妻分科員 確認しているんですか。

○森下会計検査院長 検査に当たりまして、それは確認をしているということでございます。

○長妻分科員 そうすると、すべての機密費の支出に関して書類が整備されたというのは、平成十三年に注意をしたら、官房はきちっと改善をしたということを会計検査院は確認をしたということでよろしいですか。

○森下会計検査院長 そのような改善がなされていると承知しております。

○長妻分科員 そして、天下りの問題でございますけれども、私は、会計検査院、特に憲法でも規定された独立性の高い組織で、私も本当に期待をして、国民の期待も高い組織だというふうに考えております。ところが、いろいろ検査対象となるところに天下りをされている。それも、検査対象のところの、例えばその中で監査をするような部署に天下りをされているというようなことも漏れ聞くわけでございますけれども、今何人ぐらいが検査対象に天下りをされておられますか。

○森下会計検査院長 現在そういう監査の職についております者の数は、まだ現在のところ、今手元に資料がございませんのでお答えはできませんが、後ほどまた御報告したいと思います。

○長妻分科員 これ、質問できません、通告していますから。今調べてください。

○松岡主査 通告しているんですか。

○長妻分科員 通告しています。

○松岡主査 それでは、院長、答えてください。森下院長。

○森下会計検査院長 昨日の夜の十時にファクスで質問の内容が届きまして、けさからその作業を進めているわけでございまして、しばらくお時間をいただければありがたいというふうに思います。

○松岡主査 では、長妻君、そのような事情でありますから、どうぞ質問をお願いいたします。

○長妻分科員 そうしましたら、今現在、特殊法人等の内部で監査を担当する監事に天下っておられる方、これは何人かおられるということは確認されておられますか。

○森下会計検査院長 私の記憶の中では、何人かそういう者がおりますことは承知しております。

○長妻分科員 疋田検査院長という方が、予算委員会、九八年十月に我が党の海江田万里委員の質問で、天下りに関してこう答えられている。検査対象となり得るところの天下りについて、こう答えられているんですね。「国民の皆様に疑惑が生じることのないよう十分心しながら、適任者を推薦してまいりたいと考えております。」やめる気はないという御答弁をしているんですが、天下りの方が、検査のOBの方が、検査対象であるところの、それも特殊法人の内部の監査をやるような監事という役職に天下る、今もおられるということについて、これはもうやめた方がいい、自粛した方がいいと私は思うんですが、そういうふうにされますですか。

○森下会計検査院長 いろいろな見方はございましょうが、私どもは、そういうそれぞれの公的な団体、法人の内部監査、そういう監事、監査役の重要性にかんがみまして、我々の会計検査院で培った経験や知識を活用して、その中の内部監査体制などを充実してほしいという御要望などがありましたら、それにおこたえをして、そのようなことに今なっているわけでございます。

 我々としては、疋田元院長が答弁をされましたように、そのことによって疑惑を招くというようなことはないように心がけていかなければならないという気持ちは同じでございます。

○長妻分科員 次に、検査院にはこういう不文律があるということを聞きました。たとえ渋々でも、相手省庁が納得しなければ検査報告書には記載できないんだ、こんなようなことがありまして、別に相手省庁がこれは検査報告書に書かないでくれと言ったって、頼まれたって、検査院が独自に判断して書くのが、これはもう当たり前だと思うのでございます。

 あと、真島審議官という方も、これはマスコミ報道のインタビューでございますけれども、微妙な案件は見送ることもあるというようなことも発言されておられる。かつての中島検査院長も、これはマスコミのインタビューでございますけれども、金額が微小なもの、金額が大きくても事業全体の中での割合が低いものなど、それぞれに理由があり、相手省庁の意向もあり公にできないとか、非常に相手省庁との話し合いをして、相手省庁がこれは掲載するな、適正だと言い張った場合、会計検査院は、これはおかしいと思っても記載できないというようなことが言われておりますけれども、こういうことも多少はあるわけでありますか。

○森下会計検査院長 会計検査院は、相手省庁が渋っているから検査報告に出さないというようなことはございません。会計検査院の意見あるいは所見というようなものが、これが証拠に基づいて妥当なものであるとなれば、そのようなものは検査報告に掲記しているところでございます。

○長妻分科員 検査院の方から事前に検査のプロセスの説明を受けましたけれども、その中で、検査計画を策定して、検査を実施して、検査結果の分析、検討をして、そのときに省庁等に対して、関係者に対する質問等をする、意見を聞くということがありますけれども、その意見を聞いた後に検査報告から抜け落ちる、消えてしまう案件が何件かあるということを事前の説明でお伺いしましたけれども、これは大体、全体の、パーセント的にいうと二、三割はあるわけですか。

○森下会計検査院長 そういったものをパーセンテージでとらえるというようなことはできないと思います。意見を聞いた後で検査報告から落ちるというようなとらえ方も、何といいますか、私どもとすれば、やや、ちょっと御理解がというふうに思いますが……(長妻分科員「ちょっと聞こえない」と呼ぶ)そのように、意見を聞いたら検査報告から落ちるというふうにストレートにおっしゃいますと、いや、実はそうではないんだと。

 我々もこのような事態をこう考えるんだけれども、その実際に実施されている省庁ではどういう考えを持って行われているのかということを、意見を闘わせる、議論をし合うという場を、そういう質問を発するということによって行っているわけでありまして、その中には、やはり我々の考えがまだ、もう少し、未熟であったなというようなものもございます。それから、いろいろな状況の把握もまだ不足しているなということで、それはそれなりの相手省庁の説明も理解できるという部分もあるわけでございまして、そういうものを総合的に勘案をして最終的な検査報告というのをまとめているわけでございます。

○長妻分科員 そうしましたら、資料をいただければと思うんですが。

 平成十四年度決算におきまして、そういう意味では、省庁にヒアリングをして、ああ、これは会計検査院が実は間違っていたんだということで最終的に報告書に載らなかった案件というのは何件ぐらい、省庁別に何件あって、そして、その具体的中身は聞きませんけれども、落ちた理由を、会計検査院が勘違いしていたとか、そういう理由をお示しした資料を提出いただきたいと思います。

○森下会計検査院長 会計検査院の検査は、そういった相手省庁とのいろいろな議論のやりとりをしながら進めていくわけでございまして、そこで落ちたとか、あるいは検査院が間違っていたというふうに結論づけられるものは実はございません。

 引き続き、さらにそういう検査を広げていって、資料をさらに収集して、さらに他の方々の意見も聞きながら、我々が考えようとしている方向が本当にみんなの納得のできるものになるんだろうかどうかというふうに、続けて、継続してやっているわけでございまして、その途中の段階での結果というものはお出しできないということでございます。

○長妻分科員 いや、私が申し上げている趣旨は、それも含めて。ですから、関係省庁にヒアリングをして、ああ、これはもうちょっと検査が必要だなというので報告書に書かない、こういうのもありましょう。あるいは、会計検査院が、自分たちが間違っていたということで報告書に書かなかったものもありましょう。あるいは、ひょっとすると、私も真偽は知りませんけれども、省庁から強く頼まれて、本当は書きたいけれども書かなかったということもあるかもしれないから、そういう、ヒアリングをして報告書に書かれなかったその年度の件数と、その理由を省庁別にお示しください、その程度の資料は出していただけますか、そういうことなんです。

○森下会計検査院長 今、その程度の資料というふうにおっしゃいましたけれども、それ自身非常に重要な内容を持つものでございまして、我々は、その相手省庁に対しましていろいろな手のうちを明かすということは、これから検査を進めていく上で非常に支障が生じるわけでございます。どのような形で……(長妻分科員「手のうちじゃない、件数だけ」と呼ぶ)いや、ただいまおっしゃいましたのは、手のうちのこともおっしゃいましたので、そのことについてはできませんということでございますが、件数につきましても、そういったことを一般的に公にするということは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

○長妻分科員 そういう資料を出して、件数をせめて出していただかないと、やはり会計検査院は省庁から強く言われると記載しない、こういう疑いが広がりますよ。ぜひ、そういう件数、理由、これを提出いただきたいというのを再度お願い申し上げます。

 そして、もう一つ。検査院は、いろいろ検査の中身を変えていこうということで、効率性を求めたり、政策的なものにも踏み込んだり、制度の変更も提言するなり、そういうところまで行こうということを大きく華々しく打ち上げましたけれども、これはがっかりするわけでありますが、例えば、今問題となっております高速道路も、必要性が低い、この高速道路はおかしいんじゃないかとか、あるいは、年金の施設のグリーンピア、掛金でディズニーランドの何倍ものリゾート施設をつくってしまう、採算がとれる見込みもないのにつくってしまう、こういう大きなものにはなぜ切り込まないんですか。

○森下会計検査院長 個々のいろいろな問題につきまして御答弁をするということは、時間もたくさんありまして……(長妻分科員「いや、個々の問題を聞いているんです、道路とグリーンピア」と呼ぶ)道路とグリーンピア。

 道路につきましても、その高速道路を建設することの便益でありますとか、そういうことについては検査、検討をいたしております。

 ただ、その道路の評価ということにつきましては、これはさまざまな意見があり、さまざまな問題点もあります。簡単に、要る、要らないというような結論が出るものではないということで、慎重に検討、検査を続けている。

 グリーンピアにつきましても、これまでそういう年金保養基地として全国に十数カ所設置されてきた、その運営状況についても関心を持って継続して検査をしてきております。そして、その運営の収支というのが、すべてのグリーンピアについて見ると芳しくないものもあるという指摘も過去にしてきております。

 そのような時点で一般の方の関心を引かなかったということは、我々のいろいろな広報活動が不足していたのかなと今反省をいたしておりますが、これからは新しい独立行政法人とかに移る段階になって、最終的な処分の方針が当局において閣議決定などに基づいてされているという状況でございます。これはまた、今後どのような状況になっていくのか、フォローはさせていただきたいというふうに思います。

○長妻分科員 具体論で、高速道路のみに限ってお尋ねしますけれども、そうすると、必要性が低い、これは問題がある高速道路だ、こういう高速道路自身をつくることが、今検査を継続するようなお話がありましたけれども、そういうものの指摘も、時と場合によっては報告書に書くケースもある、こういうことでよろしいですか。

○森下会計検査院長 高速道路の中でも、これまで取り上げましたのは、本四架橋の通行量の見込みが非常に過大であっただろう、したがって、現在通行量と比べると非常に問題がある状況になっている……(長妻分科員「道路をそのものをつくる、つくらない」と呼ぶ)ですから、道路そのものをつくる、つくらないという問題につきましては、その道路ができる前の意思決定であるとすれば、それは会計検査院としては、事後のチェックを本来の検査活動としておりますので、そのようなことはなかなか難しいのではないか。

 ただ、これまでできた高速道路を検査することによって、今後、そういう高速道路の建設を抑制するべきである、そういったような意見の形成に至ることはあろうかと思います。

○長妻分科員 そして、お配りをした資料の二ページでございますけれども、私が出しました質問主意書の答弁書で、警備を民間委託可能な警備にすれば、中央省庁で年間一億三千百万円が浮く、こういうような答弁書を内閣からいただいたんですが、これはもう既に一億三千百万円削らせたんですか。

○森下会計検査院長 質問主意書とその答弁のことでございますが、これは内閣が答弁をされております。そして、我々はその情報について承知しておりますけれども、そのことで直ちに会計検査院が処置をすべきだというふうな仕組みにはなっていないと思います。

 ただ、そういう情報ということは、検査に当たって貴重なものとして、参考にしながら検査を進めているわけでございます。

○長妻分科員 そして、三ページに、これは文部省からお伺いしましたら、二〇〇二年度一年間だけで、予定価格と落札価格が一円たりとも違わない、全く同じ金額だった、これは予定価格は絶対外に漏れないはずなんですが、こういう神わざみたいなものが、一年間で、文部科学省だけで二千三百二十七件あったと。

 では、分母はどうだというと、一万二百六十三件で、何と全入札の中の二二%ぐらいがぴったり、予定価格と落札価格が全く一致している。

 それも、これは一部抜粋したわけですけれども、一社だけしか入札に応じていないのが五十一件ある。それでどんぴしゃ当たっているということで、これは予定価格の設定の仕方等々、談合以外の問題もあるんではないか思うんですが、これはぜひ検査に着手していただきたいと思うんですが、いかがですか。

○森下会計検査院長 会計検査院といたしましても、公共工事の契約につきましては、従来から関心を持って検査に取り組んできているところでございまして、例えば新しい入札方式の導入でありますとか、いろいろな改善の措置がとられてまいりました。そのような実施状況がどうなっているかということも検査報告に平成九年度、平成十年度というふうに取り上げてまいりました。

 そういうものの中で、個別にそういう検査ができる機会があれば、それは検査をしてみたいと思いますが、談合につきましては、私ども会計検査院は直接そういうものを究明する立場にはございません。予定価格の積算が適切であるかどうかという検査、これは従前からもやっておりますし、これから引き続ききちんとやっていきたい、こういうふうに考えております。

○長妻分科員 そうすると、機会があればやってみたいというお話ですけれども、ぜひやっていただきたいというふうに思います。

 そして、会計検査院法第三十一条によって、会計検査院は他省庁に懲戒処分を要請することができる、こういう権限もある。しかし、これは抜かずの宝刀といいますか、過去五十年間使われていないということを聞いております。

 特に今、年金問題が言われておりまして、その中の六ページの資料でございますけれども、これは実は、五ページ目にございます年金の給付誤りというのがあって、年金を払い過ぎちゃった、あるいは払うのを少なくしちゃった、こういう間違いがありまして、それを、ミスがずっと放置されていた。そのミスを回復するために、総計一億三千万円もの年金の掛金、政管健保の掛金でこのミスの修復、一億三千四百万円が使われた。こういう重大なことなんですが、これは懲戒処分が全くされていないんですね、社会保険庁の中では。これはぜひ懲戒処分要請の検討の検査をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。

○森下会計検査院長 ただいまお話に出されました会計検査院が行う懲戒処分の要求といいますのは、会計検査院法の規定によりまして、会計事務を処理する職員がそのような支払いのミスをしたという場合を想定しているわけでございます。

 今お示しのような事態は、年金の裁定業務、そういう行政……(長妻分科員「支払いですよ、支払い」と呼ぶ)支払いです。その支払いのもとになるのは、年金を裁定するという、そういう行政の決定があるわけでございます。それに基づいて会計機関がそれぞれの受給者に対して支払うということになっているわけでございまして、そのような支払いの事務に限定された部分での誤り、ミスがあれば、これは会計検査院が会計経理を監督するという立場から懲戒処分の要求ができるということで、行政上の一般的ないろいろな過誤等について、すべてについて懲戒処分の要求ができるという権限が設けられているわけではないのでございます。

○長妻分科員 今申し上げたように、これは年金の支払いにかかわる事務ですよ、計算事務ですから。

○森下会計検査院長 いえ、先ほども御説明しましたように、年金を支払うためには、年金をこの方に幾ら支払うべきかという年金額の決定というのがございます。その点に誤りがあった事態だというふうに理解しております。

○長妻分科員 同じじゃないですか。会計事務じゃないですか。

○森下会計検査院長 それは会計事務ということではなくて、行政事務でございます。

○長妻分科員 その解釈はちょっとおかしいと思いますので、引き続き別の機会にやらせてもらいます。

 先ほどもちょっと申し上げました、民間に委託をすれば警備費が一億三千百万円浮く、これを実際実行しているかどうか、これはぜひチェック、検査いただきたいと思うんですが、いかがですか。

○森下会計検査院長 今の質問主意書の答弁の中でそういう金額が出ているということは承知しておりますが、仮に計算をいたしましたとすればということでございまして、直ちにその金額が節減できるとか、そういうものではなかろうと思います。

 したがいまして、そういう警備の民間委託化がどのように行われているかは検査をしてまいる、それぞれの検査に当たっては関心を持って行っていきたいというふうに思います。

○長妻分科員 ありがとうございます。

 そして、九ページでございますけれども、これも問題になりました特別昇給制度ということで、特に優秀な方は退職直前に俸給を上げて退職金に上乗せする、こういう制度でございまして、この九ページの資料は読売新聞が調査した資料でございますが、会計検査院は何と、二十五人退職の特別昇給の候補者がいたときに、二十五人全員が昇給しちゃった。これは人事院に聞いても、先週の月曜日の予算委員会の答弁でも、制度の趣旨をちょっと逸脱しているんじゃないかというような人事院総裁からの答弁もありましたけれども、お金を大切にして、チェックする会計検査院が全員を特別昇給させちゃったということに関して、今年度もやっているんですか。

○森下会計検査院長 人事院規則に従いまして、特に優秀な勤務成績を持っている者で勤続二十年以上経過した者は退職時に一号俸をアップさせるということで、個別に検討しながらそのような取り扱いをしてきたわけでございます。

 十五年度につきましても同じような考え方でやっておりますが……(長妻分科員「何人」と呼ぶ)今年度は、現在のところの人数はすぐわかりますので後でお答えいたしますが、そういうふうなことで一号俸アップをさせている者がいることはそのとおりでございます。

○松岡主査 では、確認の上、答えてください。

 長妻昭君。

○長妻分科員 そうしましたら、今年度、平成十五年度は特別昇給の候補者が何人いて、実際特別昇給した人が何人おられるか、お答えください。

○森下会計検査院長 十五年度は十二名です、三月までの現在では。

○長妻分科員 候補者十二名のうち、十二名全員ですか。

○森下会計検査院長 退職した者十二名でございます。

○長妻分科員 十二名全員昇給した。

○森下会計検査院長 はい、そういうことでございます。

○長妻分科員 もう一回、ちょっと正しく言ってください。十二名が候補者で、十二名全員が特別昇給したということでよろしいんですか。

○森下会計検査院長 はい、そのとおりで結構でございます。

○長妻分科員 やはりこれはもう廃止をしないといけないと思うんですが、これは来年度は廃止いたしますか。

○森下会計検査院長 人事院においても現在検討されているということでございますので、その検討状況あるいは人事院規則の改正がありますのやら、そういうことも踏まえまして、十六年度以降は適切に運営してまいりたい、こういうふうに考えております。

○長妻分科員 いや、廃止をするのかしないのか。どうですか。検討するのか。

○森下会計検査院長 基本的には人事院の所管事項でございます。それらを踏まえて運用するかどうかということでございます。

 会計検査院といたしましては、十六年度以降、厳密に運用するということで、廃止に近い状態に持っていきたいというふうに考えております。

○長妻分科員 これで質問を終わりますけれども、自分たちのところは非常に甘い。こういう、人事院もおかしいと言っていることを十六年度も、やるかもしれないけれどもやらないかもしれない、それで管轄は人事院だと逃げておられるけれども、これはお金の問題ですから、税金でこれは払われるわけですから、間違いなくこれは会計検査院の管轄ですよ、今逃げの答弁をされましたけれども。

 身内に本当に甘い会計検査院というイメージがつきますので、最後だけですが、言いますが、平成十六年度はもうこれを廃止してください。どうですか。言えませんか。

○森下会計検査院長 十六年度以降は廃止の方向で検討しているという趣旨を先ほど御答弁させていただいたつもりでございます。

○長妻分科員 質問を終わります。ありがとうございました。

○松岡主査 これにて長妻昭君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして会計検査院所管についての質疑は終了いたしました。

 午後一時に本分科会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十一時二十四分休憩

     ————◇—————

    午後一時開議

○松岡主査 休憩前に引き続き会議を開きます。

 内閣府所管について審査を進めます。

 金融庁について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小泉龍司君。

○小泉(龍)分科員 自由民主党の小泉龍司でございます。

 竹中大臣、伊藤副大臣、大変長期間の衆議院予算委員会の御審議、御苦労さまでございます。あとしばらくでございますから、しばらくのはずでございますから、頑張っていただきたいと思います。

 来年の春のペイオフの完全解禁を控えまして、金融行政にとってやはり一番大きな問題は、地域金融機関のあり方。大手については、大分不良債権比率も下がってきた、めどがついてきた。地域経済が悪いということも含めまして、この地域金融機関のあり方というのが、恐らく今年度の金融庁の一番大きな課題であろうと思います。

 予防的な公的資金の注入等につきましては、別途財務金融委員会で議論をさせていただくといたしまして、きょうは、少し個別の問題にもわたりますけれども、銀行監督の問題、それから地域金融機関のあり方の理念としまして、リレーションシップバンキング、これを大臣が、あるいは金融審が言っておられますので、それが実際にどういうふうに現場でなっているんだろうか、こういう観点から、最初、幾つか御質問をしたいと思うわけでございます。

 こういう話をしているやさきに、この年末年始、地域金融機関において大きな問題が、年末と年始でございますけれども、相次いで起こりました。西と東でございます。西は佐賀銀行。ある女性が一本のメールを打った、二十六日にどうも問題が起こるようだ、それが瞬く間に、その日のうちに広がってしまって、この二十五日の間に百八十億の預金が引き出された、年末までの間に四百五十億預金が出たというふうに伝えられております。

 この一本のメールが火をつけられるほど、地域金融機関に対する国民の信認というのは薄いものになってしまっている。いや、本当にそういうことがあるんだろうかなと、私はある意味不思議に思ったわけでございますけれども、この地域金融機関に対する不信を裏づける、いや、それは不信があるんだろう、こういう裏づける事件が年明けに起こったわけでございます。一月二十三日に警察に届け出が出ましたみちのく銀行の不祥事でございます。聞きますと、一千万ぐらいのお金が、現金が、キャッシュが、忽然として金庫から消えてしまった。たまたま三連休だったということもあるようでございますけれども、大変大きな問題でございます。

 まず、この問題につきまして、金融庁監督局、どのような報告を受けていらっしゃるか、この状況の概要を把握されているかどうか、お伺いしたいと思います。

○五味政府参考人 みちのく銀行で、お話しのような現金紛失事故が起こりまして、一月二十三日、同行が青森県警に被害届を提出した、こういう報道がございます。承知いたしておりますけれども、個々の銀行からどういった内容の報告を受けておるかという点につきましては、個別の銀行の内容に関する話でありますので、この時点ではコメントを差し控えさせていただかざるを得ない、御了承いただきたいと思います。

○小泉(龍)分科員 これは届け出事項にわたっているわけですので、しかと把握をしていただきたいと思います。

 このみちのく銀行は、平成十五年、昨年の九月十九日にも行政処分を受けております。業務改善命令を東北財務局から受けているわけでございます。行員の横領事件があったというふうに伝えられておりますけれども、この事件の概要、また、どういう内容の業務改善命令を出されたのか、この点も監督局長から御報告をいただきたいと思います。

○五味政府参考人 みちのく銀行は、今お話ございました平成十四年六月に、青森県住宅供給公社の職員による十四億を超える多額の横領事件に係る取引、この取引に関しまして、当局への疑わしい取引の届け出、これは組織的犯罪処罰法に基づくものでございますけれども、これを怠ったということで、法令等遵守態勢強化を内容とする業務改善命令を受けました。

 それから、その後、十五年九月でございますけれども、これは営業店において、顧客預金の詐取・横領事件、これが起こっていたことが判明をしております。これが長期にわたって継続をし、事故金額も多額であったということから、このみちのく銀行の内部管理態勢に関して重大な問題がある、こういうことで、内部管理態勢強化を内容とする業務改善命令というものを発出いたしております。

○小泉(龍)分科員 今御説明がありましたように、さかのぼればもっとさかのぼれる。十四年も同じような不祥事があった、こういうことでございます。十五年についても、これは長期で多額だという大変初歩的なというか重大な業務のミスがあったわけでございますけれども、二年半に三回の不祥事、今回のケースは今状況把握をされていますけれども、少なくとも一年半の間に二度も業務改善命令を受ける、こういう事例はございますか。

○五味政府参考人 金融庁が発足いたしました十二年七月以降で、業務改善命令を受けてこれが公表されているといったケースに限って申し上げますが、公表しているもの、あるいは、その金融機関が既に破綻をしておりますので、そのとき公表されていなくても現時点で公表して問題がないといったようなところについて確認をいたしましたところ、今申しましたような内部管理態勢、この重大な不備ということで業務改善命令を二年連続で受けているといった銀行は、この銀行のほかに一行だけでございます。

○小泉(龍)分科員 この連続しました業務改善命令、特に平成十五年の業務改善命令の中に、法令遵守に係る経営姿勢の明確化、責任の所在の明確化、こういう文言が明確に書かれております。この経営責任、明確化という言葉が少しわかりにくい部分がございますが、これは責任を問う、責任の所在をはっきりさせて、それを問うということであろうと思いますけれども、どういう形で経営責任を問われたのか、お答えをいただきたいと思います。

○五味政府参考人 お話のありましたように、責任の所在の明確化を含めた内部管理態勢の充実強化、これを十五年九月の業務改善命令で求めました。個別の銀行が具体的にどう対応したかということについてのコメントというのは、原則差し控えさせていただかなければいけませんけれども、銀行側の発表いたしました限りで申しますならば、事故者の懲戒解雇あるいは役員の報酬の減額あるいは担当役員の降格、こういったようなことを行ったということが公表されております。

 いずれにいたしましても、こういった点につきまして、業務改善計画の実施状況を、私ども、三カ月ごとに報告を受け、厳正にフォローアップするという体制で臨んでおります。

○小泉(龍)分科員 この業務改善命令の中身を読みますと、法令遵守に係る経営姿勢の明確化、今申し上げたことでございますけれども、取締役会等の機能強化、営業店における相互牽制機能の充実強化、本部監査機能の充実強化、そして人事管理の見直し、いずれも経営の根本、イロハのイに当たるような、根本に当たる部分をちゃんとやっていないじゃないかという指示を受けて、そしてまた十六年、それから一年弱でございますけれども、ことしに入ってそういう不祥事を起こす。

 これは、この経営体というものの根本的なあり方、システムのつくり方とか人事の機構図とか、そういうものではなくて、そこに所在している経営者そのもの、そういうものが持つ不透明性といいますか、経営者そのもの、トップですね、やはり首脳陣の責任に帰するところが私は大変大きいというふうに感じます。

 そして、これから具体的な処理を進めていかれるわけでございますけれども、いろいろ聞いてみますと、このみちのく銀行は旧態依然たる体制であるということも聞いております。ぜひ厳格に、厳正に、抜本的な体制変革を求めるという趣旨、観点から今回の事案に対処していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○五味政府参考人 今回のと申しますか、ことしに入ってから明らかになった事案も含めまして、この内部管理態勢というものにつきまして、私どもなりによくレビューをいたしまして、もし必要な改善を求めるということが重要であるという判断に立ちますならば、それに応じた体制をとってまいりたいと思います。

○小泉(龍)分科員 このようにお願いを申し上げるのは、みちのく銀行の問題をたまたま取り上げましたけれども、最初に申し上げた、地域金融機関に対する国民の信認そのものが、それに携わる我々当事者の予想をはるかに超えて揺らいでいる、そういうところを、ぜひ金融庁としましても、来年の三月に向けまして厳しく監督を強めていただきたいと思うからでございます。

 公的資金の予防的注入、制度論は大変前に進んでいると思うわけでございますけれども、まあ金融庁も大変忙しいということはよくわかりますが、制度論だけではなくて、日々の監督業務というものにも、やはり全国民の金融システムに対する信認がかかっている、そういう認識をぜひ持っていただきたい、このようにお願いを申し上げます。

 さて、その地域金融機関のあり方として、竹中大臣はしばしば、リレーションシップバンキング、大変いい言葉だというふうに思います。私も、この考え方は賛成でございます。地域に密着する、そして地域の資金を地域に戻していく、経営者も、数字だけで判断するのではなくて、より実態に即した、間近から経営のあり方を判断し、そこに血の通った融資というものも可能になってくるというふうに思うわけでございます。

 しかし、また違うことを言う人もいるんですね。そういうあいまいな概念というのは、実は、これだけ厳しい地域金融機関も含めたグローバルな競争の中で、経営の足かせになるんじゃないか。企業価値の最大化という観点から考えたときに、リレーションを大事にするということは、金利が上乗せできない、あるいは資金を引き揚げられない、まあ厳しい面から見ますと。そういう経営の合理性にもとる部分が出てこないか。まあ理念としては大変重要だと思いますけれども、現場に行って見たときに、そのそごが生じないのかどうか。この点を、できれば大臣からお答えいただきたいと思います。

○竹中国務大臣 小泉委員から、みちのく銀行のことも含めまして、地域金融機関の今のあり方を重視してしっかり行政を行えと。この指摘は大変重要な御指摘だというふうに思っております。特に、これは銀行行政という立場からもそうでありますし、今の重要課題である地域経済の活性化という観点からも、まさにその信頼の確立というのが大変重要になっていると思います。

 地域金融機関の検査、監督行政に関しては、今委員も御指摘になりましたように、ともすればやはり両方の側からの批判を我々は受けるわけであります。これはやはり、地域の銀行はグローバルな銀行と違うんだから、そこの特殊性とか事情とかをしっかり考えたきめ細かい対応をとるべきではないか、そういう御指摘。一方で、しかし、地域の金融機関にも健全な預金者がいて、その預金者にもしもの損害があってはいけない。そこはやはり、金融というのはつながっている、世界とつながっているということも含めて、厳正な対応が必要である。

 我々のそのリレーションシップバンキングという考え方は、やはりそれをしっかりと両立させていただこうではないかという考え方に尽きます。非常に長期の観点から、その地域にしっかりとコミットして取引を行っている。したがって、この長期的な観点から、しっかりと地元の企業を再生させてください、そうすることが、結局、銀行みずからの財務基盤を強化させていくことにもつながって、まさに銀行の収益最大化、企業価値最大化にもつながっているはずである。そこの時間軸といいますか、そこをしかと地域金融機関の実態に合わせて、しっかりと長期にとって見ていただきたい。

 そのような観点から、基本的には、これは金融審の第二部会の報告を踏まえて、しっかりとしたプログラムを我々はつくっているつもりでございます。御指摘のように、きめ細かく、しかし原則を曲げないでしっかりとした対応を行っていくつもりでございます。

○小泉(龍)分科員 あえてきょう御質問申し上げましたのは、このリレーションシップバンキングに反対だと言っているわけではないですよ、むしろ賛成なんですが、しかし、言葉がきれいであるだけに、それが、先ほど申し上げたみちのく銀行のような、いや、これもリレーション、これも地元の密着ですよというあいまいな概念になって現場におりると、やはり銀行の不祥事というものの温床につながってくる。そういう面も、大変甘い言葉で響きがいいだけに、厳然とした銀行監督があり、また経営の合理性というものが一本筋が入っているということも、今そこは短期と長期に分けてお答えをいただきましたけれども、そういう仕組みをつくっていただければありがたい、このように思うわけでございます。

 このリレーションシップバンキングを引きまして、今度は、私の地元、埼玉のりそな銀行の問題を、少しこれはお願いも含めまして申し上げたいと思います。

 昨年の十二月に、埼玉りそな銀行へ埼玉県及び埼玉県経済界が出資をしたいと、県民銀行化構想が打ち出されました。知事が竹中大臣のところにも伺ったと思います。ホールディングスのトップの方にもお目にかかりました。

 埼玉のこの考え方は、実は、足銀を間近に見まして、大変驚愕した、恐怖をしている、こういうこともございます。

 一方で、この埼玉りそな銀行は、埼玉県を基盤として、埼玉に特化したスーパーリージョナルバンクだ、折り紙つきだ、こういうモデル銀行だと言われたわけでございますけれども、昨年の五月に公的資金が入りまして、経営の理念が大きく変わりました、白紙に戻そうと。当然ですね、これは公的資金が入るわけですから。来年の三月まではとにかく再生をということで、スーパーリージョナルとも言っていられない、こういうことで、埼玉県も今、県民を挙げまして大変心配をしているわけでございます。

 私は、上田知事ともよく意思疎通をいたしまして、きょう御質問を申し上げますけれども、今申し上げたリレーションシップバンキング、長期に考えてというふうに大臣がおっしゃった、それを実現するモデルケースとして、埼玉県あるいは埼玉県民がお金を出しましょう、出資したい、こういうふうに言っているということを、まあ経済の合理性から見れば足かせになる、これは経営者の判断ですけれども、しかし、そういう強い要請があるということをぜひ金融庁としても認識していただきまして、最終判断は経営者がすることになるかもしれません。しかし、公的資金も入っております。二〇〇五年三月までの集中再生期間が終わりますと、いよいよ新しいビジネスモデルがりそなグループに求められます。その一つの形としまして、大臣がおっしゃったリレーションシップバンキング、リージョナルバンキングのモデルケースとして、埼玉県の、埼玉県民の気持ちを、その出資をむげに否定するべきではないと私は思いますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。

○竹中国務大臣 埼玉御選出の小泉委員として、当然、大変高い御関心とまた御見識もお持ちであると存じます。

 御指摘のように、昨年の十二月の十六日に、これは上田知事が県民銀行化構想を発表されまして、その日のうちに金融庁にいらっしゃいました。それで、要請もいただいております。残念ながら、ちょっとそのとき私はお目にかかれなかったんですが、金融庁として要請をいただいています。

 これはもう委員も御指摘になられましたけれども、一般論として申し上げれば、これはりそなのグループの経営戦略そのものにかかわる重要な経営判断の問題であります、どこから資本を調達するのか、いつ調達するのか。そういう問題でありますので、やはりこれは、りそなホールディングスにおいて御判断をいただかなければいけないものだというふうに思っております。

 この点に関して、同社りそなは、まずグループ経営の強化に邁進したい、グループの集中再生期間である十七年三月期までは各行が再生に向けた体質強化に優先的に取り組む、埼玉りそな銀行についても、外部資本を入れることは現状では考えていないんだと。集中再生期間終了後、さらなるグループ企業価値の最大化に向けて出資者を拡大した方がプラスと判断した場合には、今般の話を踏まえた上で検討したいと。

 経営の主体としては、おっしゃるとおりなんだと思っております。我々としては、むげに断るようなことはないようにとおっしゃいましたけれども、もちろん、そんなつもりはございません。これは、まず経営においてしっかりと御判断をいただいて、リレーションシップバンキングの趣旨を反映して、いろいろな御判断をまず経営の側でいただく問題である。我々としては、リレーションシップバンキングそのものはぜひしっかりと推進をしていきたい、そのように考えております。

○小泉(龍)分科員 金融庁としてもさまざまな問題意識をお持ちだと思いますけれども、土俵に乗せておいていただきたい。

 時間がまだございますから、改めてまたお願いをそのときにはしたいと思います。

 ちなみに、私がきょうこの質問をしたいということで申し上げましたら、栃木県の選出の先生方から、足銀の県民化構想もあるから、栃木県としてもぜひやりたいから、大臣によくお願いしろ、こういう要望もありましたことを付言したいと思うわけでございます。

 さて、足銀に話が飛びましたので、せっかくの機会ですから大臣にお伺いしたいんですけれども、足銀問題の処理において、大変不透明性があるとか、あるいは栃木県の知事が訴訟も辞さないというようなことをおっしゃいました。そういう足銀の処理の過程を見ていきますと、一番大きな問題は、突き詰めていきますと、監査と銀行検査の違いが一般にはよくわからない。そして、結果としては大きなそごがあった。

 どうしてそういう違いが出てくるのか。一般の方からすると、検査も監査も同じように感ずるわけでございます。こういう議論を申し上げますと、金融庁は、いや、それは検査と監査は違うんですと、そこで議論がとまってしまっていたように私は思います。

 十五年三月期、足銀の監査が入りました。査定をしました。そして、その後、時間を置いて、銀行検査が同じ三月期に入りました。そこで九百五十億の追加引き当て、二百三十億の債務超過、こういう大きな差が出てきたわけですね。

 金融庁に聞きますと、いや、銀行の健全性の観点から検査はやるんですよ、そして証取法、商法等にのっとって投資家の保護のために監査はやるんですよ、なるほど、違うな、大体こうなっちゃうんですけれどもね。しかし、証取法、商法が守ろうとしているのは、投資家の保護あるいは大口債権者の保護、概念としては広く利害関係者の保護でございますね。そして銀行検査も、銀行経営の健全性とは何かといえば、預金者を守ること、債権者を守ること、融資先の企業を守ること、そして株主を守ること、広く関係者の保護でございますね。

 簡単な言葉に直せば、監査も検査も目的は、少なくとも質的には変わらない。全く概念的に同じだとは思いませんけれども、質的には変わらない。常識的にはほぼ同じものじゃないか、なのに何でこんなに差が出てくるんだろう。その説明に金融庁も苦しんでおられると思いますが、どうでしょうか。

 この足銀の問題という経験を踏まえて、また同じような問題が出てくる可能性がある。検査と監査の違いを理論的にどう説明するか。また、実務的にその差をどういうふうに縮めるべきであるとお考えになるのか。これは金融システムの議論をするときの実は根幹にかかわる部分かなと思いますので、お答えをいただきたいと思います。

○伊藤副大臣 今、監査と金融庁の検査の関係について先生からも総括的なお話があったわけでありますが、私どもからしましては、監査法人の監査というものは、商法や証券取引法に基づき財務書類の適正性の確保や投資家保護等を目的として、そして事業法人を含む対象企業の共通の制度として、当該法人から提供された情報に基づき、決算確定のために行われるものである。

 一方、金融庁の検査というものは、銀行法等に基づき信用秩序の維持、そして預金者保護等を目的に、金融機関が高い公共性を有していることを踏まえて、そしてその業務や財務の健全性の確保の観点から、上述の各産業共通の制度としての外部監査に加えて、法律に基づく国の権限をもって、金融機関が行った自己査定の内容等を決算確定後に事後的に検証するものであるわけであります。

 このように検査と監査というものは、それぞれ異なる目的、そして制度、権限に基づいて、相互に独立して行われるわけでありますので、一般論としては、検査と監査ではその結果が異なることはあり得るというふうに思います。

 そうした中で、こうした差が生じた場合にどのような形で取り組んでいくのかという御質問もいただいたところでございますけれども、この点については、私ども金融庁としては、やはり企業会計基準及び金融検査マニュアルに基づき適切な検証を実施していくということにある意味では尽きるのではないかというふうに思っておりますが、公認会計士協会においては、金融検査と会計監査の乖離についての実態調査を行っていくためのプロジェクトチームを設置し、そして金融機関とその監査法人を対象にアンケート調査を実施しているものと聞いているところでございます。

 このアンケート結果に基づき同協会から私どもに対して何らかの協力依頼があった際には、私どもとしましては、当方に課せられた守秘義務に配慮しながら、可能な範囲で協力をしていきたいと考えておるところでございます。

○小泉(龍)分科員 また機会があればこのテーマは議論をさせていただきたいと思います。時間が限られてまいりましたので、景気、金融政策についてはあと一、二問お願いしたいと思います。

 景気回復の二重構造が最近しばしば指摘されます。大企業、輸出関連、製造業、そういうところはいいけれども、地方に行かない、中小企業に行かない、この波及経路が消えてしまったということがしばしば指摘されますが、これが二重構造だと思います。

 私は、国民が景気の回復を実感できないもう一つの大きな問題は、やはり資産格差、所得格差、これがバブルによって、またバブルの崩壊によって、この我が国で大きく開いてしまった。こういう点も見過ごしてはいけないような気がしております。ジニ係数を厚生労働省が出しておりますけれども、これによって修正した後でも、やはり社会保障、税によって修正をかけた後でも所得分配の差は広がっている。

 アメリカでも、トップ一%が国富の五割を占めるという統計もありますし、現実に今アメリカの景気回復も新規雇用を伴わない景気回復だというふうに言われているわけでございます。これももっともでございまして、インドの労働力あるいは中国の労働力が製品として、あるいは企業移転によって、あるいは労働力の移動によって利用可能になれば、全世界の労働コストが均等化に向かうわけですね。我が国の雇用者がいかに技術を生み出そうとも、大きく見れば低いところへ収れんしていく。そして、革新的な技術革新が起こりますと、商品、製品を生産する労働力そのもの、労働者の数そのものが少なくて済む。これは資本主義が直面する構造的な問題であろうと私は思います。

 サミュエルソンがたまたま読売新聞の朝刊におととい書いておりましたけれども、こういう構造問題に主要先進国はいずれも今直面をしていて苦しんでいる、政治的には混合経済に振れていくだろう、つまり社会保障とか労働政策とか社会政策重視の政治体制になるであろう、こういうことを言っておられます。

 竹中さん、あるいは大臣、あるいは小泉総理の構造改革というのは、ある意味でこの構造問題に入り切れていない。むしろこの構造問題を深くしてしまう、所得分配格差を広げてしまう、こういう問題点もあると思うんですね。都市対地方だけではないと思うんです。現実に東京の中でも、高層マンションが建ちながら、一方でブルーのテント、ホームレスが皇居前広場にもいるわけですね。天皇陛下が出入りするあの皇居前広場を、どうしてあの天皇陛下が出入りできるんだろうと思うぐらいホームレスがいる。東京問題でもあるわけです。

 こういう二重構造の問題を、大臣の非常に高い、深い御見識からお考えになりまして、当面の問題ではないかもしれない、しかし、重要な問題としてどのように認識をされますか。お答えをいただきたいと思います。

○竹中国務大臣 所得の格差の拡大、委員は二重構造化とおっしゃいましたけれども、そういう新たな構造問題に世界じゅうが直面していて、日本もその真っただ中にある、私も全く同様の問題意識を持っております。

 小泉構造改革はそういう問題に対して備えが不十分ではないかという御指摘かと思いますが、まだまだやらなければいけないことがたくさんあるとは思っておりますが、そういう問題意識を鮮明に持ちながら構造改革を進めているという点はぜひ御理解を賜りたいと思います。

 委員、今のお話の中で重要なことを随分たくさん指摘されまして、一つは、やはり要素価格均等化の命題というのが非常に急速に、多分世界じゅうで働いている。これはまさにグローバライゼーション。そうした中で、従来型の産業に従事する方々は厳しい競争圧力にさらされて、また賃金もなかなか、世界価格に均等化していく流れがあるものですから、上がらない。

 一方で、しかし、例えばIT革命等々に象徴されるように、今物すごく大きな技術のフロンティアがあって、そのフロンティアに挑戦をしていっている国、当面今アメリカが先行しているわけですが、そこのGDPは伸びるし、そういうところに従事している人たちの所得は上がっていっている。これがまさに今の世界の経済の現実であろうと思います。

 したがって、構造改革というのは、このチャンスにやはり乗りおくれてはいけないという意味で、このフロンティアの部分は、これはぜひ規制改革等々でしっかりやっていかなければいけない。そういうところに対する企業の税負担についても、やはり国際的な状況を見ながら考えていかなければいけない。これはやはり一つの重要なポイントであろうと思います。

 しかし同時に、であるからこそ、こういった構造改革を進めるに当たっては、二つのことが特に重要である。

 一つは、やはりだれもがこの競争に参加できるようなチャンスを与えることである。したがって、一度失敗してもまた再挑戦できる仕組みも重要であるし、規制緩和というのはだれにでもチャンスを与えるという意味でやはり重要になってくる。

 同時に、これだけ厳しい競争がありますから、やはりセーフティーネットが必要である。そのセーフティーネットに関しては、これは社会保障制度もそうでありますけれども、雇用に関するセーフティーネット、そういうものもやはり同時に構造改革の中に組み入れていかなければいけない。これは、もう委員御指摘のとおりの問題意識を私たちも強烈に持っているつもりでございます。そのために地域再生本部もつくらせていただきました。

 地域再生本部というのは、なかなかやることは難しいわけでありますが、当面、今市町村、行政府がやっていることを、これを民間にアウトソーシングすることによって民間の可能性を拡大する。地域の基幹産業である農業、建設業については、競争力強化、事業転換等さまざまな施策を講じていく。そして、観光に象徴されますように、まだまだポテンシャルのある産業、各地域で知恵を出していただく。そのための地域再生プログラム、特区もやっていく。そこは、ぜひ委員御指摘のような点を踏まえて我々も進めていきたいというふうに考えております。

○小泉(龍)分科員 鐘が鳴りましたから、最後に一言。ありがとうございました。そういう御認識でお願いしたいと思いますが、一点だけ。

 構造改革があり、そして、そこで敗れ去った人を助けるためのセーフティーネットがある。これはまだ弱いと思うんですね。私は、政府のあり方として、政府・与党のあり方として、構造改革縦軸、もう一本横に要る。同列のものが、そして違うディメンションで、この横軸と縦軸ですね。違う理念を持った、全然違う理念を持った政策と言葉が要る。これを国民にメッセージとして早く出さないと、構造改革一本やりでは、国民は誤解がある。もちろん、全体が強くなればその恩恵にはあずかれるんですけれども、国が強くなるということと一人一人が幸せになるということは違う。明確にそれが現象として出てきており